リフォーム時は現況と解体後のホームインスペクションが重要

ご自宅をリフォーム(またはリノベーション)するときに、ホームインスペクションが大変役立つし、かかせないものだということをご存知でしょうか。特に、間取り変更を伴うようなリフォーム、リノベーションであれば尚更です。

リフォームとホームインスペクション

リフォームやリノベーションは、単に内装や外装を新しいものにして綺麗にしたり、キッチンやトイレ、浴室などの設備を新品に入れ替えたりするだけの機会としてとらえず、住まいを長持ちさせるためのメンテナンスとしてとらえるべきものです。

適切なメンテナンスをするかどうかであなたの住まいの寿命が大きくかわるとすれば、リフォームやリノベーションの際に補修すべき点をしっかり補修しておきたいものです。

補修すべき点を検討する上で役立つのがホームインスペクションです。ホームインスペクションで建物の悪いところを把握し、リフォーム工事と一緒に補修すれば、費用対効果という点でも効率がよくオススメです。

リフォーム会社にリフォームの相談をすれば、建物の現況を確認するはずです。希望するリフォーム内容にもよりますが、あまり関係ないと思っても床下や屋根裏を点検しておくことをお奨めします。ただ、リフォーム会社によってはホームインスペクションをするだけの十分な能力を持っていないこともありますし、工事金額を増やすために必要のない工事まで提案されるリスクもあります。

そこで活用すべきものが、リフォーム(またはリノベーション)に利害関係のない立場である第三者のホームインスペクション会社です。工事金額が大きくなっても小さくなっても関係ない立場の専門家に診てもらうことで、そのアドバイスを建物のメンテナンスに活かすことができます。

ところで、第三者の専門家にインスペクションしてもらうべきタイミングはいつでしょうか?

床下のインスペクション

工事内容などの条件にもよりますが、重要なタイミングは2つあります。1つは、工事着手前の現況でのホームインスペクションです。現況で目視できる範囲において、診断してもらい、補修すべき点を出してもらいましょう。そのとき、予定しているリフォーム内容が無理なくできそうなプランかアドバイスしてもらうことも大事です。たとえば、壁を撤去しても良いのかどうかといった相談です。

2つ目は、工事に着手して解体工事を終えたタイミングです。このときにホームインスペクションすれば、見えなかったところの問題が明らかになります。リフォームでは建築トラブルが非常に多いですが、ここのチェックを怠ったときに問題が大きくなる可能性が高まります。

リフォーム業者が問題に気づいても、その補修等にコストがかかり、施主(工事の発注者)との間で補修費用の負担についてもめそうであったり、そもそも施主への説明・交渉が面倒であったりすると施主に黙って工事を進めてしまうこともあるのです。

解体後のインスペクション

隠れて見えなくなってからでは遅いため、このタイミングで第三者の専門家(できれば一級建築士)に見てもらうことができれば、安心感が増します。

このときに見て見ぬふりされた問題の事例としては、壁内のカビや腐食(雨漏りによるもの)、釘の抜け(できれば金物で留めておきたい耐震性に関わる問題)、床下配管の著しい劣化(同時に交換すれば費用を抑えられるが、後日なら高くなることが多い)など多岐に渡ります。

たとえ、営業マンが親切ないい人だと感じていても、現場の担当者は全く別です。解体した状態での検査をできる機会はそうそう無いことですから、ぜひインスペクションしてもらうとよいでしょう。

執筆者:荒井康矩(ホームインスペクションのアネスト